「時をかける少女」といえば、誰もが一度は耳にしたことがある不朽の名作ですよね。筒井康隆先生の原作から始まり、映画やアニメなど、時代を超えて愛され続けている物語です。
そんな中で、2016年に黒島結菜さん主演で放送された日本テレビ系の連続ドラマ版を覚えていますか?当時、視聴者の間で「えっ、もう終わり?」「もしかして打ち切りなの?」と大きな騒動になったことを。
全5話という、連続ドラマとしては異例の短さで幕を閉じた2016年版。今回は、ネット上でまことしやかに囁かれた「時をかける少女 ドラマ 打ち切り」説の真相を徹底的に深掘りしていきます。
「全5話」は本当に打ち切りだったのか?
まず結論からお伝えしましょう。2016年版のドラマ「時をかける少女」は、決して打ち切りではありませんでした。
多くの視聴者が「全10回くらいはあるだろう」と思い込んでいたところに、わずか1ヶ月ちょっとで最終回を迎えたため、驚きが「打ち切り」という憶測を呼んでしまったのです。しかし、この全5回という構成には、実は制作側の明確な意図がありました。
このドラマが放送されたのは、7月9日から8月6日までの約1ヶ月間。いわゆる「夏休み」のど真ん中です。制作発表の段階から、この作品は「夏休み期間限定の特別企画」として、全5回で完結することが決まっていました。
物語のテーマである「ひと夏の青春」や「儚さ」を最大限に引き出すために、あえて物語をギュッと凝縮し、一番暑い時期に始まり、お盆前に爽やかに終わらせるという、非常に贅沢なスケジュールが組まれていたのです。
低視聴率と言われた背景と数字の推移
「打ち切り」という言葉が一人歩きしてしまった背景には、当時の「視聴率」も関係しています。
放送当時の視聴率を振り返ってみると、初回こそ9.4%と好調な滑り出しでしたが、第3話で4.6%まで落ち込んでしまった時期がありました。土曜21時という看板枠で5%を切る数字が出ると、どうしても「不評だから回数を減らされたのでは?」と疑う声が出てしまうのは仕方のないことかもしれません。
しかし、当時のテレビ業界は大きな転換期にありました。このドラマは、リアルタイム視聴以上に「録画」や「見逃し配信」での支持が非常に高かった一作でもあります。特に10代から20代の若い層にとっては、自分たちの世代に近い俳優たちが演じる瑞々しいストーリーが刺さり、SNS上では毎話トレンド入りするほどの盛り上がりを見せていました。
数字だけを見れば「低視聴率」というレッテルを貼られがちですが、実際には「満足度」が非常に高い、知る人ぞ知る名作ドラマだったと言えるでしょう。
放送回数が少なくなったもう一つの「大人の事情」
全5話という構成には、編成上の物理的な理由もありました。それは、2016年が「リオデジャネイロオリンピック」の開催年だったことです。
8月の中旬からはオリンピックの競技中継が立て続けに入るため、通常のドラマ放送枠を確保することが難しかったのです。さらに、8月下旬には日本テレビの代名詞とも言える大型特番「24時間テレビ」が控えていました。
オリンピックと24時間テレビ。この二つの巨大な山に挟まれた限られた期間で、最高のクオリティの物語を届けるためには、「全5話」という選択がベストだったというわけです。決して不評で削られたのではなく、最初から「この期間で完璧に描き切る」という逆算のもとに作られた、計算し尽くされたプロジェクトだったのです。
今見ると信じられない!豪華すぎるキャスト陣
放送から時間が経った今、このドラマが「伝説」と言われる最大の理由は、その出演者の豪華さにあります。当時は「若手の注目株」だった俳優たちが、今や日本を代表する主役級へと成長しているからです。
主演の黒島結菜さんは、透明感あふれる演技で視聴者を魅了しました。その後、NHK連続テレビ小説のヒロインを務めるなど、国民的女優への階段を駆け上がったのはご存知の通りです。
そして、未来人ケン・ソゴルを演じた菊池風磨さん(Sexy Zone)。彼の少し切なさを帯びた表情と、現代の夏を満喫する姿のギャップに胸を打たれたファンは多いはずです。また、幼馴染の吾朗を演じた竹内涼真さんは、この作品で見せた「切なすぎる当て馬役」の演技がきっかけで大ブレイクを果たしました。
「時をかける少女」の世界観に欠かせない、甘酸っぱくてどこか寂しい空気感。これを表現するのに、これ以上ない布陣だったと言えます。もし今、この3人を集めてドラマを撮ろうと思っても、スケジュールを合わせるだけで至難の業でしょう。
2016年版ならではの「未来人視点」の魅力
歴代の「時かけ」作品は、タイムリープする少女の目線で描かれることが一般的でした。しかし、このドラマ版が画期的だったのは、未来からやってきたケン・ソゴルの視点や葛藤にも大きくスポットを当てた点です。
なぜ彼は未来に帰りたくなかったのか。なぜ、記憶を消さなければならないと分かっていて、恋に落ちてしまったのか。全5話という短い期間だったからこそ、一分一秒の重みが強調され、最終回の別れのシーンは多くの視聴者の涙を誘いました。
もしこれが全10話のダラダラとした展開だったら、これほどまでに「夏の終わりの寂しさ」を感じることはできなかったかもしれません。短期間の集中放送だったからこそ、私たちは彼らと一緒に、凝縮された一夏を駆け抜けることができたのです。
「時をかける少女」のような瑞々しい映像体験を、もっと高画質で楽しみたいという方も多いですよね。最近ではfire tv stickなどのデバイスを使って、配信サービスで当時の名作を振り返るのが定番の楽しみ方になっています。また、原作の感動を改めて文字で味わいたいならkindleで一気読みするのもおすすめです。
ドラマ版のサウンドトラックや、AKB48が歌った主題歌「LOVE TRIP」をairpods proで聴きながら、あの夏の空気感に浸るのも乙なものですね。
まとめ:時をかける少女のドラマは打ち切りだった?全5話の真相と低視聴率と言われた理由を解説
さて、ここまで2016年版ドラマの謎についてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
「時をかける少女 ドラマ 打ち切り」という噂の正体は、オリンピックイヤーという特殊な編成と、夏休みに合わせたコンセプトが生んだ、ポジティブな意味での「短期集中連載」のようなものでした。
数字上の視聴率だけでは測れない熱量がそこにはあり、放送終了から数年経った今でも語り継がれるだけの魅力が詰まっています。全5話という短さは、むしろ「一度きりの青春」という作品のテーマを象徴するものだったのかもしれません。
もし、あなたが「打ち切りだと思っていたから見ていなかった」というのであれば、それは非常にもったいないことです。今やトップスターとなった彼らの、荒削りながらも輝かしい演技を、ぜひその目で確かめてみてください。
あの夏、彼らが過ごした時間は、決して「打ち切り」なんかではない、最高に美しく完結した物語だったのですから。

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