ジョジョ7部のイエス(聖遺体)の正体とは?能力や元ネタ、奇跡の謎を徹底解説!

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『ジョジョの奇妙な冒険 第7部 スティール・ボール・ラン(SBR)』を読み進めていくと、避けては通れない衝撃的な存在が登場します。それが「聖人」の遺体、すなわち「聖遺体」です。

物語の舞台は1890年のアメリカ。広大な大陸を横断する乗馬レースの裏側で、真の目的として描かれたのがこの遺体の争奪戦でした。作中で「聖人」として崇められ、時には恐ろしいほどの奇跡を引き起こすその正体は、紛れもなく「イエス・キリスト」その人であると示唆されています。

なぜジョジョの世界にイエスが登場するのか? そして、その遺体が持つあまりにも強大な力とは何なのか? 今回は、SBRの物語の核心である聖遺体の謎について、元ネタや能力の仕組みを交えながら徹底的に紐解いていきます。

聖遺体の正体は「イエス・キリスト」そのもの

物語の序盤では、ただの不思議な力を持つミイラ化の一部として描かれる聖遺体ですが、物語が進むにつれてその神聖さと異質さが際立っていきます。

劇中での解説によれば、この聖人は今から約1900年前、エルサレムの地で処刑され、その後復活を遂げたとされています。ここまでは一般的な聖書の記述通りですが、ジョジョの世界がユニークなのはその後の足取りです。

復活した聖人は、アリマタヤのヨセフという人物の前に現れ、地面の砂の上に「9つの部位」を示す地図を描きました。そして彼は東へと旅立ち、最終的に北アメリカ大陸の西海岸に辿り着いてその生涯を終えたというのです。

彼が亡くなった瞬間、大地は震え、嵐が吹き荒れ、その遺体は9つのパーツに分かれてアメリカ全土に散らばりました。これが、SBRのレースコースが「悪魔の手のひら」と呼ばれる砂漠や難所を経由するように設定された真の理由です。大統領をはじめとする政府の要人は、レースを利用してこの「イエスの遺体」をすべて回収しようと画策していたわけですね。

なぜアメリカにイエスが? 元ネタと宗教的背景

「イエス・キリストがアメリカに渡った」という設定を聞いて、驚いた読者も多いはずです。しかし、この設定にはしっかりとした元ネタや歴史的背景が存在します。

最も関連が深いと言われているのが、アメリカで誕生した「末日聖徒イエス・キリスト教会(通称:モルモン教)」の伝承です。この信仰では、復活したイエスが古代のアメリカ大陸に現れ、現地の人々に教えを説いたという記録があるとされています。

荒木飛呂彦先生は、このアメリカ独自の宗教観や歴史的なロマンを、ジョジョらしい「奇妙な冒険」のスパイスとして見事に融合させました。

また、劇中で聖人の地図を預かったとされる「アリマタヤのヨセフ」も実在の人物(聖書に登場する人物)です。彼は処刑されたイエスの遺体を引き取り、埋葬したとされる人物であり、アーサー王伝説などでは「聖杯」をイギリスに持ち込んだという伝説も持っています。

このように、現実の神話や伝説を巧みに引用することで、フィクションでありながらも圧倒的なリアリティと神聖さが物語に宿っているのです。

聖遺体がもたらす「スタンド能力」と「守護者」の仕組み

ジョジョの世界において、聖遺体は単なる崇拝の対象ではありません。それは「スタンド」という才能を引き出す、強烈なエネルギー体でもあります。

SBRの世界では、矢によってスタンドが発現する第3部〜第6部の流れとは異なり、聖遺体との接触や「悪魔の手のひら」への立ち入りが能力開花のきっかけとなります。

遺体を取り込むことで発現する力

主人公のジョニィ・ジョースターは、物語の初期に「左腕」の遺体を取り込むことで、爪を回転させて弾丸のように撃ち出すスタンド「タスク」を発現させました。また、ホット・パンツの「クリーム・スターター」や、ディエゴ・ブランドーの「スケアリー・モンスターズ(の能力維持)」も、遺体の力が大きく関与しています。

「守護者(ガーディアン)」という防衛本能

遺体にはそれぞれ、不届きな者が触れないように守る「守護者」が存在します。これはスタンドの原型のようなもので、適性のない者が近づけば攻撃されますが、選ばれた者が接触すればその力を借りることができます。

遺体はまるで意思を持っているかのように、持ち主を選び、時には自ら移動することさえあります。この「遺体に選ばれるかどうか」という要素が、物語の緊張感を高める重要なポイントとなっています。

ルーシー・スティールが体現した「奇跡」の形

物語の後半、聖遺体は少女ルーシー・スティールの体と一体化するという、極めて特殊な現象を引き起こします。これが「涙の乗車券(チケット・トゥ・ライド)」と呼ばれる能力です。

ルーシーの目から溢れる涙は刃のように硬質化し、物理的な攻撃を跳ね返すだけでなく、周囲で起こる出来事を「彼女にとって都合の良い結果」へと導くようになります。これは単なる幸運ではなく、聖遺体がもたらす「善きもの」の集約です。

この状態のルーシーは、いわば聖母のような役割を果たしながら、同時に遺体を完成させるための「器」となります。彼女が経験する苦難と、それによって引き起こされる奇跡の数々は、SBRにおける最も神々しく、かつ凄惨な名シーンの一つと言えるでしょう。

もし、この壮大な物語をジョジョの奇妙な冒険 第7部 スティール・ボール・ランで改めて読み返してみると、ルーシーの献身がいかに世界を変えたかがより深く理解できるはずです。

最凶の能力「D4C ラブトレイン」と不幸の転送

聖遺体がすべてのパーツ(頭部、胴体、両腕、両脚など全9部位)として揃ったとき、その真の力が発現します。それこそが、ファニー・ヴァレンタイン大統領が手にした「D4C ラブトレイン」です。

この能力の本質は、世界の「理(ことわり)」そのものを書き換えることにあります。

「不幸」をどこかへ飛ばす力

ラブトレインの光の中にいる大統領に対しては、どんな攻撃も通用しません。彼に向けられた「害意」や「物理的なダメージ(不幸)」は、瞬時に世界のどこか別の場所へ、見ず知らずの誰かへと「転送」されてしまいます。

例えば、大統領をナイフで刺そうとしても、そのダメージは地球の裏側にいる誰かが突然心臓発作を起こしたり、事故に遭ったりする形ですり替わります。自分だけが100%の幸運を享受し、その裏で発生するはずの不幸を他者に押し付ける——。これこそが大統領の考える「平和」であり「愛国心」の究極形でした。

「重力」という唯一の対抗手段

この無敵の防御壁を突破できるのは、ジョジョの世界において宇宙の心理とされる「重力」だけでした。ジョニィがジャイロ・ツェペリから受け継ぎ、無限の回転へと昇華させた「タスクACT4」は、次元の壁をも突き抜ける重力の力を纏うことで、初めて大統領に一太刀浴びせることができたのです。

聖遺体は「唯一無二」の存在である

ジョジョの物語には「並行世界(パラレルワールド)」という概念が登場します。大統領のスタンド「D4C」は、隣り合う世界を自由に行き来し、自分や他人を入れ替えることができる能力です。

しかし、ここで非常に重要な設定があります。無限に広がる並行世界の中で、この「聖遺体」だけは、ジョニィたちがいる「基本の世界」にしか存在しないのです。

他のどの世界に行っても、ダイヤモンドや金塊はあっても聖人の遺体だけは存在しません。だからこそ、大統領は自分の世界に遺体を定着させ、アメリカを世界の中心に据えようと執着したのです。この「唯一性」こそが、聖遺体が神そのものであることの証明と言えるでしょう。

もしあなたがこの設定をより深く考察したいなら、ジョジョの奇妙な冒険 第8部 ジョジョリオンもチェックしてみてください。実は、SBRで描かれた聖遺体のエッセンスは、次作の舞台となる杜王町にも色濃く受け継がれているからです。

ジョニィ・ジョースターと聖人の対話

物語の終盤、ジョニィが絶望の淵に立たされた際、彼の前に聖人のビジョンが現れるシーンがあります。

聖人は具体的な指示を出すわけではありません。「迷いがあるなら撃つな」という短い言葉とともに、ジョニィに決断を迫ります。これはジョニィが自分の「漆黒の意志」と向き合い、自らの足で立ち上がるための重要な儀式でした。

聖遺体は単に持ち主に力を与えるだけの道具ではありません。持ち主の精神性を試し、その覚悟を問う存在なのです。ジョニィが最後に手にしたものは、動くようになった足だけでなく、ジャイロから受け継いだ「継承」の精神と、遺体という奇跡に頼らない自分自身の強さでした。

物語の結末と、8部へ繋がる「等価交換」の呪い

SBRのレースが終わり、遺体はアメリカ政府によって厳重に封印されることになります。しかし、物語にはまだ続きがありました。

ジョニィは後に、不治の病に侵された最愛の妻リナを救うため、封印されていた聖遺体を日本へと持ち出します。彼は遺体の力(不幸を転送する力)を使って、妻の病を別の何かに肩代わりさせようと試みたのです。

この行為が、結果としてジョニィ自身の命を奪うことになり、そして第8部『ジョジョリオン』の舞台である杜王町の土地に「等価交換」という不思議な性質を植え付けることになりました。

SBRの「聖遺体」がもたらした奇跡は、形を変えて100年後の日本でも「壁の目」や「ロカカカの実」として影響を与え続けています。この壮大な因縁の系譜こそが、ジョジョという作品の醍醐味と言えます。

まとめ:ジョジョ7部のイエス(聖遺体)の正体とは?

『スティール・ボール・ラン』において、イエス・キリストの遺体である「聖遺体」は、物語を動かす最大のエンジンであり、哲学的なテーマの象徴でもありました。

  • 正体: 約1900年前に死してなお、意思を持ち続ける「聖人(イエス)」。
  • 能力: スタンドの発現、幸運の集約、そして不幸を他所へ飛ばす「ラブトレイン」。
  • 役割: 国家の繁栄を願う大統領の「野望」と、自己の再生を願うジョニィの「希望」を繋ぐ架け橋。
  • 元ネタ: アメリカのモルモン教伝承や聖書のエピソードを融合させた、荒木先生独自の解釈。

遺体は最終的に、誰の所有物にもならず、大いなる自然や土地の力へと還元されていきました。しかし、その過程で描かれた「自分ではない誰かのために奇跡を願う」という人間の姿こそが、この作品の真の輝きなのかもしれません。

もし、まだSBRを未読の方や、途中で止まっている方がいれば、ぜひこの神聖な争奪戦の結末をジョジョの奇妙な冒険 第7部 文庫版 コミックセットなどで見届けてください。きっと、あなたの人生観に一石を投じるような「納得」に出会えるはずです。

今回の解説を通じて、ジョジョ7部のイエス(聖遺体)の正体とは何だったのか、その一端をご理解いただけたなら幸いです。奇妙な冒険の旅は、いつだって私たちの想像を遥かに超える場所に連れて行ってくれます。

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