「ジョジョの奇妙な冒険」という作品は、もはや漫画の枠を超えたひとつの「芸術」ですよね。連載開始から30年以上が経過してもなお、新しいファンが増え続けている稀有な作品です。
そんなジョジョをこれから集めようと思っている方や、すでに全巻持っているけれど「もっと美しい状態で手元に置きたい」と考えている方の間で、常に話題にのぼるのがジョジョニウムです。
「普通の単行本や文庫版と何が違うの?」「ぶっちゃけ買い直す価値はある?」そんな疑問を抱いている方のために、今回はジョジョニウムの正体を徹底的に解剖していきます。これを読み終える頃には、あなたの本棚にこの重厚な函装版が並んでいる未来が見えるかもしれません。
ジョジョニウムとは?ファンを虜にする究極の「函装版」の正体
まず、ジョジョニウムとは一体何なのか、その定義からお話ししましょう。
一言で言えば、これは「ジョジョの奇妙な冒険」の第1部から第3部までを再構成した、最高級の愛蔵版コミックスです。2013年から刊行が始まり、全17巻で構成されています。
一般的な漫画の単行本(新書判)や、持ち運びに便利な文庫版とは一線を画す「函装版(かんそうばん)」というスタイルをとっています。しっかりとした厚みのあるケース(函)に収められており、手に取った瞬間にズシリと感じる重みは、まさに作品の歴史の重みそのものと言えるでしょう。
このジョジョニウムがなぜここまで支持されているのか。それは、単なる「大きな本」ではないからです。原作者である荒木飛呂彦先生が、この企画のために注ぎ込んだ情熱が随所に散りばめられているからに他なりません。
全巻描き下ろし!現在の荒木タッチで蘇る初期キャラクターたち
ジョジョニウムの最大の目玉。それは、表紙および函のイラストがすべて「荒木飛呂彦先生による描き下ろし」であるという点です。
ここが非常に面白いポイントなのですが、描かれているのは1部から3部のキャラクターでありながら、絵柄は「現在の荒木先生」のタッチなんです。連載当時の荒々しくも力強い劇画タッチとは異なり、近年のファッショナブルで洗練された、まるでルーヴル美術館に飾られているかのような流麗なラインで、ジョナサンやディオ、承太郎たちが描かれています。
「昔の絵の方が好きだった」という声もたまに耳にしますが、実際にジョジョニウムを手に取ってみると、その美しさに圧倒されます。キャラクターの背後には、それぞれのスタンドや物語を象徴するモチーフが緻密にデザインされており、一枚の絵としての完成度が極めて高いのです。
全17巻を横一列に並べた時の背表紙の統一感も素晴らしく、もはや漫画というよりは「画集」を並べているような感覚に陥ります。
連載当時の興奮が蘇る!カラーページの完全再現
ジョジョファンにとって、ジョジョニウムを選ぶ大きな理由のひとつが「カラー原稿の完全収録」です。
通常の単行本や文庫版では、雑誌掲載時にカラーだったページも、コストの関係でモノクロ(グレースケール)に変換されてしまいます。しかし、ジョジョニウムでは週刊少年ジャンプ連載当時の鮮やかな色彩が、そのままの形で再現されています。
荒木先生のカラー原稿は、独特の色使い(色の指定がない「ジョジョカラー」)が特徴ですよね。空がピンクだったり、地面が紫だったりする、あの幻想的な世界観を大きな紙面で、しかもカラーで楽しめるのは、このジョジョニウムならではの特権です。
特に3部のエジプト編など、色彩が物語の熱量を引き立てるシーンをカラーで読むと、初めて読んだ時のような新鮮な感動が込み上げてきます。
制作秘話が読める!巻末特典「キャラクター誕生秘話」の価値
ジョジョニウムを語る上で絶対に外せないのが、各巻の巻末に収録されている「キャラクター誕生秘話」というエッセイです。
これは、その巻の表紙を飾ったキャラクターについて、荒木先生自身が「なぜこのキャラクターが生まれたのか」「デザインのルーツはどこにあるのか」を解説しているコーナーです。
- ジョナサンの筋肉質な体型に込められた意図
- ディオという絶対的な悪をどう定義したか
- 承太郎のトレードマークである「学帽と髪の毛の一体化」の秘密
こういった、ファンなら喉から手が出るほど知りたい裏話が、先生自身の言葉で語られています。これを読んだ後に本編を読み返すと、キャラクターの仕草ひとつひとつに深い意味を感じ取れるようになり、作品への理解がより一層深まります。この数ページの特典のためだけにジョジョニウムを揃える価値がある、と断言するコレクターも少なくありません。
サイズと紙質へのこだわり。圧倒的な「読みやすさ」
ジョジョニウムは、判型がA5判と非常に大きいです。
大きな判型で読むメリットは、単純に絵が大きく見えるだけではありません。荒木先生の描き込みの細かさ、背景の緻密さ、そして独特の擬音(ゴゴゴ、メメタァなど)の迫力が、ダイレクトに脳に伝わってくるんです。
さらに、使用されている紙も高品質なものが選ばれています。裏写りが少なく、白さが際立つ紙質は、コントラストをはっきりとさせ、スタンドバトルの激しい動きをより明快に映し出します。
重厚な函から本体を取り出し、大判のページをめくる。この「儀式」のような体験が、読書という行為を特別なものに変えてくれます。
第1部から第3部までの全17巻構成。各部のボリューム感
ここで、ジョジョニウムの巻数構成をおさらいしておきましょう。
- 第1部:ファントムブラッド(1巻〜3巻)
- 第2部:戦闘潮流(4巻〜7巻)
- 第3部:スターダストクルセイダース(8巻〜17巻)
第1部は全3巻に凝縮されており、ジョナサンとディオの宿命の始まりをスピーディーに堪能できます。第2部はジョセフのトリッキーな戦いが全4巻で描かれ、そしてシリーズ最大の人気を誇る第3部は、10巻にわたる大ボリュームで承太郎たちの旅路を追いかけます。
現在、このジョジョニウム形式で発売されているのは第3部までとなっています。4部以降を期待する声も多いですが、現時点ではこの17巻が「第1期」としての完成形です。
文庫版や単行本とどう違う?迷った時の選び方
「結局、どのエディションを買えばいいの?」と迷っている方のために、ジョジョニウムを選ぶべき人と、そうでない人を整理してみましょう。
まず、ジョジョニウムが向いているのは、以下のような方です。
- ジョジョを「一生モノのコレクション」として手元に置きたい
- 荒木先生のカラー原稿を本来の姿で鑑賞したい
- キャラクターの制作秘話など、設定資料的な読み物が好き
- 自宅でゆっくり、迫力のあるサイズで物語に浸りたい
一方で、通勤電車などで手軽に読みたい方や、とにかく安く全話を揃えたいという方には、コンパクトな文庫版や電子書籍の方が向いているかもしれません。
しかし、もしあなたが「ジョジョという作品の世界観にどっぷりと浸かりたい」と願うなら、ジョジョニウム以外の選択肢はありません。それは、単に漫画を読むという体験を超えて、荒木飛呂彦という芸術家の魂に触れる行為だからです。
揃えるなら今!ジョジョニウムで体験する究極の読書
ジョジョニウムは、一冊あたりの価格が通常のコミックスよりも高めに設定されています。しかし、実際に手に取って函の装丁や描き下ろしイラスト、そして充実の巻末特典を目の当たりにすれば、その価格設定がむしろ「お得」であることに気づくはずです。
特に第1部や第2部は、最近のジョジョから入った若いファンにとっては、絵柄のギャップで少しハードルが高く感じられることもあるかもしれません。ですが、このジョジョニウムの洗練された表紙から入り、大判のカラーページでその熱量に触れれば、たちまち「人間讃歌」の虜になること間違いなしです。
あなたの本棚に、あの黄金に輝く「JOJONIUM」の文字が並ぶ。それだけで、日常の風景が少しだけドラマチックに変わるような気がしませんか?
ジョジョニウムとは?全17巻の魅力や違いを徹底解説!ファン必携の函装版を解剖:まとめ
ここまでジョジョニウムの魅力について語り尽くしてきました。
全巻描き下ろしの表紙、カラーページの完全再現、そして荒木先生によるキャラクター解説。これらの要素が組み合わさったジョジョニウムは、まさに「究極のジョジョ」と呼ぶにふさわしい逸品です。
第1部から第3部という、シリーズの根幹を成す物語。その魅力を最大限に引き出すために作られたこの函装版は、これから作品に触れる方にとっても、長年のファンにとっても、最高の宝物になるはずです。
まずは、あなたの一番好きなキャラクターが表紙を飾る一冊から手に取ってみてはいかがでしょうか。その一冊が、あなたを深く、熱いジョジョの世界へと誘ってくれるはずです。
ジョジョニウムで、時空を超えた血の運命(さだめ)を、ぜひその手で体感してください。

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