『ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン』を語る上で、避けては通れない「最悪の男」がいます。そう、物語の冒頭で主人公・空条徐倫を絶望の淵に突き落とした元恋人、ロメオ・ジッソです。
ジョジョファンの間では「歴代屈指のクズキャラ」として名高い彼ですが、物語の終盤で見せたある行動によって、その評価は単なる悪役では片付けられない複雑なものへと変化しました。
今回は、ロメオがなぜ徐倫を裏切ったのか、そして最後に彼が見せた「救い」とは何だったのかを深掘りしていきます。原作漫画やアニメを思い出しながら、彼の人間臭すぎる生き様を振り返ってみましょう。
ジョジョ6部の発端となった「ロメオ・ジッソ」という男
ロメオ・ジッソは、ジョジョ6部の物語が動き出すきっかけを作った、ある意味で最重要人物です。
彼は、政治家や有力者とのコネクションを持つ裕福な家庭で育った、いわゆる「お坊ちゃん」です。ルックスも良く、高級車を乗り回し、空条徐倫という魅力的な恋人がいながら、内面は驚くほど脆弱でした。
物語は、ロメオと徐倫がドライブ中に通行人を撥ねてしまう悲劇から始まります。この時、もし彼が真っ当な人間であれば、すぐに警察を呼び、救急車を手配していたはずです。しかし、彼が選んだのは「隠蔽」という最悪の選択肢でした。
自分の明るい将来が閉ざされることを恐れたロメオは、パニックに陥り、あろうことか徐倫に死体の処理を手伝わせます。そして、事態が露呈しそうになると、卑劣な弁護士と結託し、すべての罪を徐倫に着せて自分だけが法の網を潜り抜けたのです。
なぜロメオは徐倫を裏切ったのか?その心理的背景
多くの読者が「なぜあそこまで冷酷になれるのか」と憤りを感じたはずです。しかし、ロメオの行動を紐解くと、そこにあるのは冷徹な悪意というよりも、極度の「自己愛」と「恐怖心」でした。
- 社会的地位への執着有力者の息子である彼にとって、前科がつくことは人生の終わりを意味していました。彼は徐倫という人間を愛していた以上に、「恵まれた環境にいる自分」を愛していたのです。
- 責任転嫁のメカニズム人間は極限状態に置かれると、自分を守るために他者を犠牲にする防衛本能が働きます。ロメオの場合、その本能が異常に強く、さらに周囲の大人(悪徳弁護士)がそれを助長したことで、最愛の人を身代わりにするという凶行に走ってしまいました。
徐倫は刑務所の中で、ロメオから贈られたペンダント(父・承太郎からの贈り物が入っていたもの)を大切に持っていました。彼女は最初、彼が助けてくれると信じていたのです。その信頼を、ロメオは保身のために完膚なきまでに踏みにじりました。
「クズ」評価を覆した?物語終盤での驚愕の再登場
刑務所での戦いを経て、立派な戦士へと成長した徐倫。彼女が脱獄した際、逃走手段を確保するために向かった先は、皮肉にもかつての裏切り者・ロメオの邸宅でした。
ここで、多くの読者は「徐倫がロメオに復讐するのではないか」と予想したことでしょう。実際、同行していたエルメェス・コステロは、ロメオを全く信用していませんでした。
しかし、再会したロメオは、序盤の自信満々な様子とは打って変わり、徐倫への恐怖と罪悪感に震えていました。彼は自分がしたことの重大さを、数年という月日の中で噛み締めていたのです。
ここでロメオが取った行動は、読者の予想を裏切るものでした。
- 逃走用ヘリコプターの提供徐倫たちの願いを聞き入れ、自身が所有する最新鋭のヘリコプターを手配しました。
- 多額の現金と地図の準備単に乗り物を用意するだけでなく、逃亡生活に必要な資金とルートを提示し、彼女たちの生存率を高めるサポートをしました。
- 警察への黙秘と自傷最も驚くべきは、徐倫たちが去った後の行動です。追跡してきた警察や、スタンド能力で記憶を操る刺客「ミューミュー」に対し、ロメオは徐倫たちの行先を一切話しませんでした。
彼は自分の舌を噛み切り、血を流しながらも「彼女たちはあっちへ行った」と嘘の方向を指し示しました。かつて自分の指一本守るために徐倫を売った男が、今度は徐倫を守るために自らの身体を傷つけ、権力に抗ったのです。
ロメオの行動は「贖罪」か「恐怖」か
この再登場シーンにより、ロメオに対する評価は分かれます。「最後にいいところを見せたから許せる」という意見もあれば、「これまでの罪が消えるわけではない」という厳しい意見もあります。
しかし、ジョジョという作品のテーマである「人間讃歌」の観点から見れば、ロメオの行動は立派な「勇気」の発露と言えます。彼はスタンド使いでもなければ、特別な精神力を持った英雄でもありません。どこにでもいる、弱くて汚い、平凡な青年です。
そんな彼が、かつて裏切った相手のために、恐怖に打ち勝って自分を犠牲にした。この一歩こそが、荒木飛呂彦先生が描きたかった「人間の可能性」なのかもしれません。
徐倫もまた、ロメオを許したわけではないでしょう。しかし、彼が差し出したヘリコプターを受け取ったのは、彼の「変わりたい」という意志を認めたからではないでしょうか。
ジョジョ6部を楽しむためのアイテム紹介
『ストーンオーシャン』の世界観をより深く楽しむために、原作や関連アイテムをチェックするのもおすすめです。
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まとめ:ジョジョ6部ロメオはクズ?裏切りの理由から再登場時の「ある行動」まで徹底解説!
ロメオ・ジッソというキャラクターは、私たち読者に「人間とは何か」を問いかけてくる存在です。
物語序盤の彼は、間違いなく「クズ」と呼ぶにふさわしい人物でした。保身のために愛を捨て、無実の少女を監獄へ送った罪は、決して軽いものではありません。しかし、物語の最後に見せた彼の献身は、人間は過ちを犯しても、いつかそれを悔い、正しい選択をすることができるという希望を示してくれました。
彼はジョジョの物語における「勇気ある戦士」ではありません。しかし、恐怖に震えながらも大切な人のために指を指し示したその瞬間、彼は間違いなく、自分自身の運命と戦っていたのです。
ロメオの裏切りから始まった徐倫の旅は、多くの犠牲を払いながらも、宇宙を一巡させるほどの壮大な結末へと向かいます。次にジョジョ6部を読み返すときは、ぜひロメオという一人の青年の「変化」にも注目してみてください。
あなたの目には、ロメオ・ジッソという男はどう映るでしょうか?
次にお手伝いできることはありますか?
(例:他の6部キャラクターの深掘りをする、あるいは特定のシーンの考察をさらに広げるなど)

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