『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない』には、数多くの個性的すぎるスタンドが登場しますよね。中でも「え、これスタンドなの?」と読者に強烈なインパクトを与えたのが、あの「鉄塔」ではないでしょうか。
杜王町の外れにそびえ立つ巨大な鉄塔。そこに住み着く謎の男。今回は、ジョジョファンなら避けては通れない、自立型スタンドの極致「スーパーフライ」について、その恐るべき能力から本体の正体、そして手に汗握る脱出劇の裏側までを徹底的に深掘りしていきます!
鉄塔そのものがスタンド?スーパーフライの基本プロフィール
ジョジョの世界において、スタンドは精神エネルギーが具現化したものですが、スーパーフライは非常に珍しい「物質と同化したスタンド」です。
スタンド名:スーパーフライ(Super Fly)
このスタンドの最大の特徴は、本体である鋼田一豊大(かねだいち とよひろ)の意志に関係なく、そこに「在り続ける」という点です。通常、本体が気を失ったり死んだりすればスタンドは消滅しますが、スーパーフライは別格。本体が死んでも消えない「自立型」であり、一度発動したら誰にも止められない呪いのような性質を持っています。
本体:鋼田一豊大という男
鉄塔に住む男、鋼田一豊大。彼は吉良吉影の父(写真の親父)に雇われた刺客として登場しますが、他の刺客たちのような「殺意」や「忠誠心」は希薄です。
彼はもともと、10万円でこの廃鉄塔を買い取りました。理由はシンプルで「誰とも関わりたくないから」。極度の対人恐怖症や厭世観の持ち主で、鉄塔の中で自給自足の生活を送ることに至上の喜びを感じています。マスクを被り、素顔を隠して鉄塔の鉄骨を忍者のように移動する姿は、まさに怪人そのものでした。
逃げ場なし!スーパーフライの「閉じ込め」と「反射」のルール
スーパーフライが「最強の防御スタンド」の一つに数えられる理由は、その理不尽なまでのルールにあります。この鉄塔に足を踏み入れた者は、二つの絶望的な法則に支配されることになります。
1. 一人入ったら、一人出るまで出られない
鉄塔の敷地内(骨組みの内側)に一歩でも入ると、その人間は鉄塔の一部として組み込まれます。もし無理に外へ出ようとすると、体が鉄のような質感に変貌し、鉄塔の構造物へと引き戻されてしまいます。
ここから脱出する唯一の方法は「身代わり」を見つけること。誰か別の人間が鉄塔の中に入れば、先に中にいた人間は自由の身になれるという、残酷な椅子取りゲームのような仕組みです。鋼田一はこのルールを利用して、東方仗助たちを鉄塔に誘い込み、自分だけが外の世界へ逃げ出そうと画策しました。
2. 攻撃はすべて自分に返ってくる
「鉄塔が邪魔なら壊せばいいじゃないか」と考えるのは、ジョジョの世界では命取りです。スーパーフライに与えられたダメージは、鉄塔の構造を伝わってエネルギーとして蓄積され、そのまま攻撃者へと跳ね返ります。
劇中、仗助のクレイジー・ダイヤモンドが鉄塔を殴った際も、その衝撃がボルトや鉄の破片となって正確に仗助を襲いました。まさに「打てば響く」どころか「打てば死ぬ」という鉄壁の防御。この反射能力があるため、外部からの破壊による救出も不可能です。
鉄塔での驚きの自給自足生活
鋼田一豊大がどのようにしてこの鉄塔で3年間も暮らしてきたのか。そのディテールが細かく描かれているのも、第4部の魅力ですね。
- 食生活: 鉄塔の足の部分に丈夫なネットを張り、そこに掛かった野鳥を捕らえて食料にしています。
- 家庭菜園: 鉄骨の隙間にプランターを設置し、野菜を栽培。
- エネルギー源: 自作の発電機を持ち込み、テレビやオーディオ機器を動かしています。
彼は「人付き合いの煩わしさ」から逃れるために、この不自由な鉄塔を「自分だけの城」に変えてしまいました。10万円という格安の買い物(テントを買うような感覚だったのかもしれませんね)で手に入れた自由が、皮肉にもスタンド能力によって「一生出られない牢獄」に変わってしまったわけです。
仗助と未起隆はどうやって脱出したのか?
この絶望的な状況を打破したのは、主人公・東方仗助の機転と、自称宇宙人の支倉未起隆の特殊能力でした。
未起隆の自己犠牲と変化
未起隆は自身の体をあらゆる物体に変えることができる能力(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)を使い、自らをワイヤーに変えて仗助の脱出をサポートしようとします。しかし、スーパーフライの「同化」の力は強力で、未起隆の体さえも鉄塔の一部として取り込もうとしました。
クレイジー・ダイヤモンドの真骨頂
仗助は、鉄塔が「攻撃を反射する」という性質を逆手に取ります。あえて鉄塔の一部を破壊し、その反射エネルギーが自分を襲う瞬間に、クレイジー・ダイヤモンドで鉄塔を「直す」ことで、反射の軌道を変えたり、鋼田一を追い詰めたりしました。
最終的に、鋼田一は鉄塔の骨組みから転落しそうになり、仗助に助けられます。この瞬間、鋼田一は「自分は外の世界に出るよりも、この鉄塔の中で一人で暮らす方が向いている」と認め、自ら鉄塔の中に留まることを選択しました。
スーパーフライの元ネタと杜王町のモデル
ジョジョのスタンド名には有名な楽曲やアーティスト名が使われることが多いですが、スーパーフライも例外ではありません。
- 元ネタ: 伝説的なソウル・ミュージシャン、カーティス・メイフィールドのアルバムおよび楽曲『Super Fly』が由来とされています。
- 聖地: 杜王町のモデルである宮城県仙台市には、実際に多くの送電鉄塔が立ち並ぶエリアがあります。ファンの中には、作品の雰囲気を感じるためにこれらの鉄塔を巡る人も多いのだとか。
ジョジョの鉄塔スタンド徹底解説!スーパーフライの能力や本体、脱出方法まとめ
いかがでしたでしょうか。第4部の中でも、バトルというよりは「脱出ゲーム」や「心理戦」の色合いが強いエピソードとして人気の高いスーパーフライ。
スタンド能力が必ずしも持ち主の味方ではなく、時にはその人の人生そのものを縛り付ける「檻」になってしまうという描写は、荒木飛呂彦先生の深い洞察を感じさせます。
鋼田一豊大は、敗北した後も鉄塔に住み続け、杜王町の「ちょっとした名所」になりました。もしあなたが街の外れで奇妙な鉄塔を見かけても、安易に中に入ってはいけません。そこには、10万円で自由を買った男が、今も双眼鏡を持ってあなたを眺めているかもしれませんから。
ジョジョの奇妙な世界をもっと深く知りたい方は、ぜひ原作漫画やアニメを見返してみてください。新しい発見があるはずです!ジョジョの奇妙な冒険 第4部をチェックして、あの夏の杜王町の空気を再び味わってみるのも良いですね。

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