「ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース」を語る上で、絶対に避けて通れないのが、モハメド・アブドゥルの衝撃的な最期です。承太郎たちの旅を精神的支柱として支え続けた彼が、なぜあのような形で命を落としたのか。
アニメや原作を観ていて「えっ、今ので本当に死んじゃったの?」と画面の前で固まってしまった方も多いはず。実はアブドゥルは、作中で「2回」も死の淵に立たされている数奇なキャラクターでもあります。
今回は、アブドゥルの死亡シーンが何話だったのか、そして1度目の復活の裏側と、ヴァニラ・アイス戦での「本当の最期」の真相について、ファン目線で深く掘り下げていきます。
アブドゥルの基本プロフィールと「マジシャンズ・レッド」の強さ
アブドゥルは、エジプト・カイロ出身の占術師です。ジョセフ・ジョースターの旧友であり、空条承太郎のスタンドに「スタープラチナ」という名を授けた、いわば3部における「スタンドの導き手」でした。
彼のスタンド「マジシャンズ・レッド(魔術師の赤)」は、炎を自在に操る能力。格闘能力も高く、炎の探知機(生命磁気探知)や、炎の縄で相手を拘束する「レッド・バインド」など、攻守ともに隙がない最強クラスのスタンドでした。
物語の序盤から、冷静沈着な判断力で仲間を導いてきたアブドゥル。しかし、その「強すぎる能力」と「仲間のために自分を犠牲にする高潔な精神」が、彼の運命を過酷なものにしていきます。
1度目の「死」と衝撃の復活劇!ポルナレフとの絆
アブドゥルが最初に命を落とした(と思われた)のは、インドのカルカッタでの出来事です。
皇帝と吊られた男による奇襲
アニメ第10話「皇帝(エンペラー)と吊られた男(ハングドマン) その1」でのこと。ホル・ホースとJ・ガイルのコンビによる卑劣な奇襲を受けます。
勝手な行動をとったポルナレフを庇い、ホル・ホースの放った弾丸がアブドゥルの頭部を直撃。さらに背後からJ・ガイルのナイフが突き刺さるという、絶望的な状況でした。この時、承太郎たちはアブドゥルの死を確認し、その場に埋葬までしています。
紅海での「YES I AM!」
しかし、実はアブドゥルは生きていました。弾丸は頭蓋骨をかすめただけで、致命傷にはなっていなかったのです。
再登場したのは、アニメ第21話「審判(ジャッジメント) その1」から第22話。ポルナレフが敵のスタンド能力で窮地に陥った際、潜水服を着てさっそうと現れたのです。
「モハメド・アブドゥル!」「YES I AM!(左様!)」
このやり取りはファンの間でも伝説的な名シーンとなりました。なぜ生存を隠していたのかというと、ポルナレフの性格上、アブドゥルが生きていると知れば油断が生じるかもしれないという、ジョセフたちの配慮(とドッキリ)があったからです。
ヴァニラ・アイス戦での「本当の最期」は何話?
1度目の復活でファンを安堵させたアブドゥルですが、物語の終盤、エジプトのDIOの館でついに本当の別れが訪れます。
運命のシーンは第42話
アブドゥルの本当の死亡シーンは、アニメ第42話「亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その1」(原作26巻)です。
DIOの館に突入したアブドゥル、ポルナレフ、イギーの3人。館の壁には「この壁を振り返った時、お前たちは死ぬ」という不気味なメッセージが書かれていました。
アブドゥルは「絶対に振り返るな」と二人を鼓舞しますが、その直後、背後の暗黒空間から現れたヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」の急襲を受けます。
自己犠牲による衝撃の消滅
アブドゥルは自分自身の回避よりも、横にいたポルナレフとイギーを突き飛ばして救うことを優先しました。その結果、アブドゥルの体は「両腕」だけを残して、クリームの口の中(暗黒空間)へと飲み込まれ、一瞬にして消滅してしまったのです。
断末魔の声も、遺言もありません。あまりにも唐突すぎる、あまりにもあっけない、しかしあまりにも彼らしい「自己犠牲」の結末でした。
なぜアブドゥルはあんなにあっさり死んでしまったのか?
多くのファンが「なぜ最強クラスのアブドゥルが、あんなに一瞬で?」と疑問に思ったことでしょう。そこには物語上の演出と、メタ的な理由がいくつか推測されます。
1. 回避不能な「初見殺し」の能力
ヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」は、触れたものをバラバラに消し飛ばす暗黒空間そのものです。アブドゥルほどの使い手でも、姿の見えない異次元からの攻撃を無傷で回避するのは至難の業でした。
2. 炎の能力が強力すぎた
アブドゥルのマジシャンズ・レッドは、熱源を探知する能力を持っています。もし彼が生きていれば、姿の見えないヴァニラ・アイスの居場所を簡単に見つけ出せたはず。最終決戦の緊張感を保つために、作者である荒木飛呂彦先生が、あえて「最強の策士」である彼を最初に退場させたのではないかと言われています。
3. 1度目の「死」との対比
1度目の死は「実は生きていた」という希望がありました。しかし、2度目の死は遺体すら残らない完全な消滅。この落差が、読者に「DIOの館では、本当に仲間が死んでいくんだ」という極限の恐怖と緊張感を植え付けたのです。
アブドゥルの死がポルナレフとイギーに与えたもの
アブドゥルの死は、残された二人に強烈な覚悟を決めさせました。
ポルナレフは、自分の未熟さのせいで再びアブドゥルを失ったことに激しく絶望し、そして奮起します。アブドゥルが残した「両腕」を見て、彼がどれほどの覚悟で自分たちを救ったのかを悟るシーンは、涙なしには見られません。
また、一匹狼だったイギーも、アブドゥルの高潔な死を目の当たりにし、誇り高き黄金の精神に目覚めていきます。アブドゥルが守った二人の魂は、彼自身の死によってより強固に結ばれたのです。
魂の救済と最後のメッセージ
ヴァニラ・アイスとの死闘が終わり、ポルナレフが勝利を収めた際、空にはアブドゥルとイギーの魂が浮かび上がりました。
二人の魂は、笑顔でポルナレフを見守りながら天へと昇っていきます。この演出によって、アブドゥルが救ったポルナレフの命が、単なる「生存」ではなく「託された未来」であることが強調されました。
アブドゥルは最後まで占い師として、仲間の運命を案じ、そして自らの命を懸けてその運命を切り拓いたのです。
もしあなたが、彼の勇姿をもう一度見返したい、あるいは3部の物語を深く読み込みたいと思ったら、ジョジョの奇妙な冒険 第3部 カラー版などで、彼の炎のような熱い生き様を確認してみてください。
ジョジョ3部アブドゥルの死亡シーンは何話?復活の真相と最期の理由を徹底解説!:まとめ
アブドゥルの最期は、ジョジョファンにとって永遠のトラウマであり、同時に最大の敬意を払うべきシーンでもあります。
- 1度目の死: アニメ10話。ホル・ホース戦での偽装死(実は生存)。
- 復活: アニメ21話。ポルナレフの窮地に劇的な再登場。
- 本当の死亡: アニメ42話。ヴァニラ・アイス戦にてポルナレフたちを庇い消滅。
彼が残した「両腕」と「精神」は、第3部の結末まで承太郎たちの心の中で生き続けました。単なる退場ではなく、勝利のために必要不可欠な献身だったからこそ、私たちは今でもアブドゥルという男に強く惹かれるのでしょう。
彼の熱い戦いをもっと知りたい方は、ジョジョの奇妙な冒険 第3部 Blu-rayで、アニメならではの迫力ある演出をぜひチェックしてみてください。アブドゥルの魂が、今もあなたの心に火を灯してくれるはずです。

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